はじめに
時間や年齢、日付、期間の前置詞について、どれを使ったら良いのか迷う時はありませんか。
この記事では、時間や年齢、日付、期間を表すときに使われる前置詞をまとめました。
その前に音声について説明させてください。
これからご紹介する例文のうち、左側に以下のマークがついているものがあります。
PCの場合はマウスのカーソルを、スマートフォンやタブレットの場合は指を、このマークがある英文に合わせてクリックまたはタップするとマークの色が以下のように変わり、音声が再生されます。
何度も繰り返し聞いて、表現を耳から覚えて自分のものにしましょう!
at
時間を示すときの「at」
「at」は、時間を示すときに使います。
正午に
at midnight真夜中に
at eight o’clock8時に
at 7 a.m.午前7時に
年齢を示すときの「at」
「at」は年齢を表す単語にも使います。
15歳で
at the age of twenty二十歳で
She died at the age of 50.彼女は50歳で亡くなった。
on
曜日を示すときの「on」
「on」は曜日の前に用います。
月曜日に
on Sunday日曜日に
日付を示すときの「on」
日付にも「on」を用います。
平日に
on 1 January1月1日に
on Labor Dayレイバー・デー(アメリカの「労働者の日」)に
by
期限を示すときの「by」
「by」は「期限」を表す前置詞として使います。
日本語では、「〜までには」という訳がぴったりです。
午後2時までには空港に到着していなければならない。
We should be there by noon.私たちは正午までにはそこにいるべきだ。
「by」を使うことで、「午後2時」や「正午」が「期限」であり、それらの期限よりは遅れてはいけないということを示しています。
till, until
ある時までの動作・状態の継続を示すときの「till, until」
「〜まで」と訳される単語に、「till」、「until」があります。
なお、「till」と「until」に大きな違いはありません。
「by」が、ある時点までに行われるべき「期限」を示すときに使われるのに対して、「till」、「until」はある時点までに動作や状態が継続していることを示すときに使われます。
今夜は8時まで働かなくてはならない。
この場合の「8時まで」は「働く」という状態がそれまで継続していることを表します。
7時で帰ってしまってはいけません。
「by」と「till」、「until」の違いを例文比較でチェック!
「by」と「till」、「until」を例文で比較してみましょう。
We will be there by noon.私たちは正午までにはそこにいるだろう。
We will be there until noon.私たちは正午までそこにいるだろう。
「by noon」は「正午までには」という「期限」を表します。
正午ぴったりにいるかもしれませんが、それよりも前にいるかもしれません。
さらに、「by noon(正午までには)」では、いったん正午よりも前(例、午前11時)にやってきたら、正午にはもうそこを離れ、いないかもしれません。
したがって、「by noon」の場合は「正午まで」の状態の継続は約束されないことになります。
それに対して、「until noon」は動作や状態の継続を表しますので、正午になるまで継続してそこにいるということを示します。
両者の違いがお分かりいただけましたでしょうか。
before
「〜より前に」を示すときの「before」
「before」は「〜より前に」という意味で使える前置詞です。
(「before」には接続詞や副詞としての用法もありますが、ここでは省きます)
正午になる前に私に電話してください。
He rarely gets up before noon.彼が正午になる前に起床することはまずない。
期限を表す「by」と「before」はほぼ同じように使えます。
ただ、「by」を用いたほうが期限設定のイメージが明確になります。
あなたは午後3時までにこの仕事を終わらせなければならない。
You have to finish this work before 3 p.m.あなたは午後3時になる前にこの仕事を終わらせなければならない。
from
「〜から」を示すときの「from」
「from」は時間の起点として「〜から」という意味を表します。
「from 〜 to…」あるいは「from 〜 till (until)…」の形で「〜から…まで」という起点と終点を表すこともできます。
飲み物は7時から提供されます。
The pool is open from 7 a.m. to 3 p.m.プールは午前7時から午後3時までオープンしています。
We’re open from 8 a.m. till 7 p.m. every day.私たち(のお店)は午前8時から午後7時まで営業しています。
since
「〜から」を示すときの「since」
「since」も時間の起点として「〜から」という意味を表します。
なお、「since」は現在完了形や過去完了形の文とよく用いられます。
(「since」には接続詞や副詞としての用法もありますが、ここでは省きます)
彼女は火曜日から仕事をしていない。
I had lived there since 1990.私は1990年からそこに住んでいた。
for
一定の期間を示すときの「for」
「for」は一定の期間を表すときに使います。
彼は5か月間刑務所に送られた。
She studied ballet for six years.彼女は6年間バレエを学んだ。
「for ever」は「ずっと」、「永遠に」
「for ever」で「ずっと」、「永遠に」という意味になります。
何も永遠に残らない。
His fame will endure for ever.彼の名声は永遠に続くことでしょう。
なお、「for」と「ever」を一つの語にした「forever」も同じ意味で用いられます。
during
一定の期間を示すときの「during」
「during」も一定の期間を表すときに使います。
冬の間は水の消費は減る。
They go skiing during the holidays.彼らは休日の間中スキーに行く。
「for」と「during」の違いをチェック!
「for」も「during」も期間を表すときに用いられますが、組み合わされる単語に違いがあります。
- 「for」と組み合わされる単語・・・時間や日、月、年など、時間を示す単語
- 「during」と組み合わされる単語・・・期日が分かっているイベント、期間、季節
「for」の組み合わせ例
for five months5か月間
for six years6年間
「during」の組み合わせ例
during the winter冬の間
during the holidays休日の間
after
「〜のあとで」を示すときの「after」
「after」は「〜のあとで」を示すときに使います。
「after」のあとには、名詞、代名詞、動名詞が続きます。
ディナーのあと、私たちはデザートにアイスクリームを食べた。
Their good deeds will live after them.彼らのよい行いは、そのあとも残るだろう。
Make up your mind after thinking it over carefully.それについて十分考えたあとで決心しなさい。
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最後に
時間・年齢・日付・期間の前置詞の使い分けについて理解を深めていただくことができましたでしょうか。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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