今回は、「mind」を使った許可を求める表現についてやさしく説明いたします。
はじめに音声について説明させてください。
これからご紹介する例文のうち、左側に以下のマークがついているものがあります。
PCの場合はマウスのカーソルを、スマートフォンやタブレットの場合は指を、このマークがある英文に合わせてクリックまたはタップするとマークの色が以下のように変わり、音声が再生されます。
何度も繰り返し聞いて、表現を耳から覚えて自分のものにしましょう!
「Do you mind if~」で「~をしてもいいですか?」
「Do you mind if~」で「~をしてもいいですか?」という意味になります。
加わってもいいですか?
ここに座ってもいいですか?
たばこを吸ってもいいですか?
「mind」の意味について
「mind」は「マインド」として日本語にもなっています。名詞として、「心」、「精神」、「知力」といった意味があります。
動詞としては、「いやがる」、「迷惑に思う」、「気にする」といった意味があります。
よって、先ほどの例文は、日本語としては少し不自然ですが、以下の通り訳すことができます。
もし私が加わったら、あなたはいやですか?
もし私がここに座ったら、あなたにはご迷惑ですか?
もし私がたばこを吸ったら、あなたは気にされますか?
「mind」の動詞としてのニュアンスが伝わりましたでしょうか。
「Do you mind if~」の受け答えについて
先ほどご説明の通り、「Do you mind if~」は「もし~したら気にするか」という質問になります。
その質問に対するその回答が「気にならない」、つまり「OK」、「いいですよ」ということであれば、以下の通りとなります。
もし私が加わったらあなたはいやですか?
いいえ、もちろんそのようなこと(いやということ)はありません。
「気にしますか?」と聞かれて、「気にしません」と答えているわけです。自然な日本語訳は以下の通りです。
加わってもいいですか?
はい。もちろんいいですよ。
英語だと「No」なのに、日本語訳は「はい」となっています。はじめて学習される方はとまどうかもしれませんね。
繰り返しになりますが「Do you mind if~」は「もし~したら気にするか」という質問です。
その回答として「(されても)気にしない」、「かまいません」と許可を与えるのであれば「No」になります。
反対に「(されたら)気にする」、「やめてほしい」ということであれば「Yes」になるわけです。(「Yes」は直接すぎますので避けましょう。後で説明します。)
ちょっとややこしいですね。
受け答えのパターンについて
受け答えのパターンをいくつかご紹介します。先ほど説明した、英文と和訳の逆転現象にご注意ください。
許可を与える場合は「No」
いいえ。少しもそのようなことはありません。(つまり「いいですよ」という意味です。)
いいえ。大丈夫です。(同上)
いいえ。気にしません。(同上)
許可を与えない場合は「Yes」が文法的には正しいが要注意
(Do you mind if I smoke? たばこを吸ってもいいですか?)に対して
たばこを吸ってもいいですか?
ごめんなさい。でも、私はたばこの煙が苦手なんです。
このように、最初に「Sorry, but」などと前置きして、次に断る理由を述べるのが丁寧です。
Yes, I do mind. 「私は気にします(迷惑に思います。)」などは直接的すぎますので避けましょう。
以下のようないい方であれば多少雰囲気は和らぎます。
たばこを吸ってもいいですか?
悪いんですけど、気になります。
「Do you mind if~」以外のパターン
「Would you mind my +動詞ing」:私が~してもよろしいでしょうか?
「Would you mind my +動詞ing」の形で、より丁寧に「私が~してもよろしいでしょうか」という表現になります。
加わってもよろしいでしょうか?
ここに座ってもよろしいでしょうか?
たばこを吸ってもよろしいでしょうか?
「Mind if~」:〜してもいい?
逆に、「Do you mind if~」から「Do you」を除いて「Mind if~」とすると、よりカジュアルな表現になります。
加わってもいい?
ここに座ってもいい?
たばこを吸ってもいい?
おまけ「Don’t mind」と「ドンマイ」
日本語の「気にするな」、「くよくよするな」という意味の「ドンマイ」は「Don’t mind」に由来しています。
しかしながら、これは和製英語です。
実際には、「気にするな」、「くよくよするな」という意味で「Don’t mind」を使うことはできません。
いかがでしたでしょうか。理解が深まりましたでしょうか。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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