今回は「BLM(Black Lives Matter)」についてやさしく説明いたします。
はじめに:音声について
英文の左側には以下のマークがついているものがあります。
PCの場合はマウスのカーソルを、スマートフォンやタブレットの場合は指を、このマークがある英文に合わせてクリックまたはタップするとマークの色が以下のように変わり、音声が再生されます。
何度も繰り返し聞いてリズムをつかみ、表現を耳から覚えて自分のものにしましょう。
結論:「黒人の」、「命」、「大事である」という単語が組み合わさっているからです。
順にご説明いたします。
「Black」は、「黒人の」という意味の形容詞です。
黒人男性として、私は毎回差別に取り組まなければならない。
She is the first black woman to be the vice president.彼女は黒人女性として初めての副大統領だ。
「Lives」は、「life」(命)の複数形です。
その事故により多くの命が奪われた。
The earthquake claimed hundreds of lives.その地震により何百人もの命が犠牲になった。
※「claim」には「(命などを)奪う」という意味があります。
なお、「life」の複数形としての「lives」はカタカナ読みをしますと「ライヴス」になります。「リヴス」ではありません。
また、この場合の「lives」は、「live」(住む)の三人称単数形ではありませんので、注意しましょう。
「Matter」は、「大事である」という意味の動詞です。
日本のビジネスでは、「社長マター」、「部長マター」のように、「案件」、「責任」のようなニュアンスで使われることがあります。
これがなぜ、「大事である」という意味になるのでしょうか。
実は、「社長マター」、「部長マター」のような使い方はいわゆる和製英語で、本来の英語の意味とは少し違います。
本来の英語では「matter」は名詞として「事柄」、「物事」といった意味があります。
That is quite another matter.それは全く別の問題だ。
What’s the matter?何が問題なの?(どうしたの?)
Don’t refer to the matter again.その事柄を再度言及しないで。
名詞としての用法に加え、実は「matter」には動詞として「重要である」、「大事である」といった意味があります。
「Black Lives Matter」ではまさにこの用法で使われています。
量よりも質のほうが重要です。
※「quality」=質、「quantity」=量
That does not matter.それは重要ではない。
It does matter.それはとても重要です。
「It matters.(それは重要です)」よりも「It does matter.」の方が「重要であること」が強調されます。
まとめ
それでは最後におさらいをしましょう。
- 「Black」は、「黒人の」という意味の形容詞です。
- 「Lives」は、名詞「life」(命) の複数形です。
- 「Matter」は、「大事である」という意味の動詞です。
以上が組み合わさって、BLM(Black Lives Matter)は「黒人の命は大事だ」という意味になっています。
このように一語一語をていねいに見ていくと英語の意味も分かりやすいですね。
コメント