今回は、「over」の英語の語感・イメージを深めていただくため「over」を使った例文・イディオム・熟語・単語を交えてご説明いたします。
まず音声について説明させてください。
これからご紹介する例文のうち、左側に以下のマークがついているものがあります。
PCの場合はマウスのカーソルを、スマートフォンやタブレットの場合は指を、このマークがある英文に合わせてクリックまたはタップするとマークの色が以下のように変わり、音声が再生されます。
何度も繰り返し聞いて表現を丸ごと覚えましょう!
「over」の語感・イメージを理解しよう!
皆さんは単語や熟語を覚えるときにどのようにして覚えていらっしゃいますか。
丸暗記でしょうか。
単語や熟語を丸暗記するよりも「over」の語感・イメージが分かれば、さらに覚えやすく、忘れにくくなりますよ。
さっそく、例文・イディオム・熟語・単語で理解を深めることにしましょう。
「over」の語感・イメージ
「over」の語感・イメージ①:「~よりも高い」
「over」には「~よりも高い」という語感・イメージがあります。
タカが丘の上をゆっくりと飛んでいる。
The bullet went flying over my head.弾丸が私の頭上を飛んでいった。
They had a chat over a cup of tea.彼らはお茶を飲みながらおしゃべりをした。
「over」の語感・イメージ②:「~を越えて」、「~超」
「over」には「~を越えて」、「~超」という語感・イメージもあります。
18歳以上の人は誰でも投票する権利がある。
There are over 1000 muscles in the human body.人体には1000を超える筋肉がある。
He was driving over the 60 mph speed limit.彼は制限速度の60マイルを超えて運転していた。
「over」の語感・イメージ③:「覆う(包み込む)」、「〜一面に、一面に」、「~の反対側に」、「一方から他方へ」
「over」には「覆う(包み込む)」、「〜一面に、一面に」、「~の反対側に」、「一方から他方へ」という語感・イメージもあります。
嵐が陸と海一面に吹き荒れていた。
We spread a carpet over the floor.私たちは床一面にカーペットを広げた。
Polluted air hangs over the city.汚染された大気が街中を覆っていた。
The trees arched over the river.木々は川の上にアーチを描いていた。
「over」の「覆う(包み込む)」、「〜一面に、一面に」といったニュアンスをよく表す慣用表現に「all over~」(〜のいたるところで)があります。
その車は世界中のいたる所で使われている。
The job involves me traveling all over the country.その仕事には全国の出張を伴う。
You can buy Gucci bags all over the city.グッチのバッグはどの都市でも買うことができる。
「over」は基本的には「under」の反意語とお考えください。
「over」のイディオム・熟語
「over」の語感・イメージが分かったところで、「over」のイディオム・熟語をチェックしてみましょう。
go over(よく調べる、繰り返す)
「go over」には「よく調べる」、「繰り返す」などの意味があります。
彼女は報告書をよく調べた.
You will go over your homework again.もう一度宿題を繰り返しましょう.
hand over(ゆだねる、譲り渡す)
「hand over」には「ゆだねる」、「譲り渡す」などの意味があります。
秘密書類のフォールダーを警察に渡すつもりですか。
He will hand me over to the police.やつはおれを警察に引き渡すだろう
stop over(途中下車する、しばらく滞在する)
「stop over」には「途中下車する」、「しばらく滞在する」などの意味があります。
私たちはオーストラリアに向かう途中、香港に立ち寄ります。
Many tourists were forced to stop over in that town because of floods.洪水のせい多くの観光客がその町での滞在を余儀なくされた。
pull over(車を道の片側に寄せる)
「pull over」には「車を道の片側に寄せる」という意味があります。
警察官は彼に車を(片側に寄せて)止めるよう合図した。
tip over(ひっくり返す、ひっくり返る)
「tip over」には「ひっくり返す」、「ひっくり返る」という意味があります。
強風で車がひっくり返った。(強風が車をひっくり返した)
The boat tipped over.そのボートは転覆した。
ちなみに、目玉焼きの両面焼きのことを「an eggg tipped over」と言います。
片方だけ焼く目玉焼きは「an egg sunny-side up」と言います。
tower over((…の上に)高くそびえる)
「tower over」で「(…の上に)高くそびえる」という意味になります。
ニューヨークに超高層ビルがそびえ立っている。
knock over(打ってひっくり返す、(人などを)ひき倒す、驚かす)
「knock over」には「打ってひっくり返す」、「(人などを)ひき倒す」、「驚かす」などの意味があります。
猫がテーブルの上の花瓶を倒してした。
He was knocked over by a taxi.彼はタクシーにひかれた。
The news fairly knocked me over.そのニュースには度肝を抜かれた。
roll over(ぐるりと回転する)
「roll over」には「ぐるりと回転する」という意味があります。
私はベッドの上で寝返りを打つ。
bend over backwards(一生懸命になる)
「bend over backwards」には「一生懸命になる」という意味があります。
She bent over backwards to make him feel at home.
彼女は彼をくつろがせるために一生懸命働いた。
(all)over again(繰り返して,もう一度)
「(all)over again」には「繰り返して」、「もう一度」という意味があります。
また最初からやり直せということですか?
Please do that exercise over again.その練習をもう一度してください。
over and over(again) (何度も、繰り返して)
「over and over(again) 」には「何度も」、「繰り返して」という意味があります。
「私にそれは理解できない」と、彼は何度も何度も言った。
He plays the same songs over and over.彼は同じ曲を繰り返し演奏している。
「over」が含まれる単語
一つの単語の中に「over」が含まれるものをチェックしてみましょう。
※ご紹介する単語の中には他の意味・用法があるものもあります。
overland(陸路で)
「overland」には副詞として「陸路で」という意味があります。
彼らは中国まで陸路で移動する予定だ。
overbook(定員以上の予約をとる)
「overbook」には動詞として「定員以上の予約をとる」という意味があります。
日本語でも「オーバーブックキング」として日本語になっていますよね。
そのフライトは大幅にオーバーブッキングしていた。
oversee(監督する)
「oversee」には動詞として「監督する」という意味があります。
君はプロジェクトを監督する人を雇わなければならない。
overnight(前の晩に、一夜にして)
「overnight」には副詞として「前の晩に」や「一夜にして」という意味があります。
彼は前夜のうちに報告の準備を終えた.
After winning the prize she became famous overnight.受賞後、彼女は一夜にして有名になりました。
overcome(乗り越える、克服する)
「overcome」には動詞として「乗り越える、克服する」という意味があります。
彼は人見知りを克服しようと奮闘した。
overlook(見逃す、監督する)
「overlook」には動詞として「見逃す」、「見渡す」などの意味があります。
私たちは、彼のミスを見逃すことにした。
We can overlook the sea from here.ここから海を見渡すことができる。
overshoe(オーバーシューズ(防寒・防水のため靴の上にはく靴))
「overshoe」には名詞として「オーバーシューズ(防寒・防水のため靴の上にはく靴)」という意味があります。
通常は、複数形の「s」をつけて「overshoes」として使います。
そのメイドは彼女がオーバーシューズを脱ぐのを手伝った。
overcast(一面曇った)
「overcast」には形容詞として「一面曇った」という意味があります。
天気は曇りでした。
turnover(転職率、回転率)
「turnover」には名詞として「転職率」、「回転率」という意味があります。
その工場はスタッフの入れ替わりが激しい。
(「高い転職率」≒「人員の入れ替えが多い」)
We aim for a quick turnover of stock in our stores.私たちは店舗での在庫の速い回転率を目指しています。
voice-over((テレビ・映画などの)ナレーターの声)
「voice-over」には名詞として「(テレビ・映画などの)ナレーターの声」という意味があります。
広告の90%は男性のナレーターの声によるものだった。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
「over」についての理解が深まりましたでしょうか。
これからも一緒に英語を学習しましょう!
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