今回は本気で英語のリスニング力をアップさせるための5つの方法をご紹介します。
この方法で練習を続ければ、TOEICや英検などの試験対策や英語力の底上げになるはずです。
ちなみに私はTOEIC900点台で英検は一級を取得しています。
文字は見ずに音に集中する
ネイティブは言葉を耳から覚える
書かれている文字を意識せずに、音に集中しましょう。
アメリカの赤ちゃんは英語のテキストを使って初めて英語を学ぶのでしょうか。
違うはずです。
お父さんやお母さん、家族の方に話しかけられ、それを真似し、答えることで意思疎通としての英語を学んでいくのです。
同じことは私たち日本人にも言えます。
最初に言葉を覚えるのは目(文字)ではなく耳(音)からだったはずです。
アメリカ人と同じヒアリング力をつけたいのであれば、彼らとできるだけ同じ方法で学ぶ方が効率的です。
特に、日本語やカタカナ英語が染み付いてしまった日本人がネイテイブの英語を聞き取れるようになるためには、生の英語を聞くことで「英語耳」を作ることが必要です。
「空耳アワー」の逆効果
リスニングの練習をするときは、最初は教材の文字は見ないで音に集中するようにしましょう。
先に文字を見てしまうとリスニングのじゃまになるからです。
皆さんは「空耳アワー」というバラエティ番組のコーナーをご存知でしょうか。
外国の歌が日本語のセリフのように聞こえ、それがユーモラスなシーンと重なって笑いを誘うというものです。
その面白さに一役買っているのが外国の曲に合わせて表示される日本語のセリフです。
不思議なもので、いったん日本語のセリフを文字で見てしまうと外国語の歌詞であっても日本語のようにしか聞こえなくなります。
日本語の文字が頭に刷り込まれ、外国語の音が脳の中で日本語に変換されてしまうようです。
英語のリスニングも同様のことが言えます。
先に英語の文字を見てしまうと、そのあとに英語の発音を聞いてみても、読んだ文字のようにしか聞こえなくなってしまうので効果的な練習になりません。
できる限り、最初は文字を見ないで、音だけに集中して英語を聞くようにしましょう。
英語を「英語のまま」聞く
日本語への脳内変換を意識せずに、英語を英語のままきくようにしましょう。
まだ慣れないうちは、「英語」→「日本語」→「英語」の順で英語を理解し、試験問題の回答をされる方が多いと思います。
私もそうでした。
この方法ですと「I」が「私」で、「get」が「得る」で、「some」は「いくつかの」だから、、、という脳内で翻訳作業をしている間に、次の英語の発音が始まってしまい、リスニングが追いつけなくなってしまいます。
「I get some eggs」という英語が聞こえてきたら「わたしはいくつかの卵をもらう」という脳内での翻訳作業をすることなしに、「I get some eggs」のまま理解できることが理想です。
したがいまして、意識して英語を「英語のまま」聞くようにしましょう。
英語を「英語のまま」聞いて分かるようになれば英語力は飛躍的にアップし、バイリンガルに大きく近づくことができます。
それがある瞬間にふっとできるようになる方もいれば、気がつけばいつの間にかできるようになっていたという方もいます。
私は後者でした。
英語を「英語のまま」聞いて分かるようになるためには地道な努力が必要です。
「一日のうちに」や「聞き流すだけで」という魔法のような方法はありません。
そのような方法があれば世の中は英語ができる日本人だらけになっているはずです。
再生速度の変更機能、A-Bリピート機能を活用する
再生速度の変更機能
再生速度の変更機能、A-Bリピート機能を上手に活用しましょう。
今の時代、スマートフォンのアプリで英語のリスニングの練習をされる方が多いと思います。
リスニング強化のためには再生速度を変更できるアプリを選んで練習することをおすすめします。(私が使っているのはNHK出版の「語学プレーヤー」です)
私はいつも1.2倍の速度で聞くようにしています。
速度を早めて聞くことには以下のメリットがあります。
- 速いスピードの発音についていくことで「英語耳」を鍛えるトレーニングになる
- 短い時間でより多くの英語を聞くことができる
速いスピードに慣れれば、もとの速度のリスニングがゆっくりに聞こえます。
速いスピードは、筋トレでいうバーベルのようなものです。
また、極端な例ですが、仮に2倍速で聞くことができれば、30分で1時間分のリスニングの練習ができることになります。
再生速度を遅くする機能も上手に活用しましょう。
中には何回聞いてもリズムについていけなかったり、何と言っているのかがどうしても分からなかったりすることがあります。
そのような場合に、再生速度を遅くして、ゆっくりのスピードにして聞くことで、英語のリズムや英単語の発音を確かめながらリスニングをすることができます。
聞き取りが難しい場合は、始めは遅めの速度で聞き、その速度で聞き取れるようになれば徐々に英語の速度を高めていくという練習方法も効果的です。
A-Bリピート機能
英語の音声、文章の一部を区切って繰り返し再生する機能のことをA-Bリピート機能と言います。
A-Bリピート機能のある音声再生アプリなどを上手に使って、ピンポイントで繰り返し聞くことでリスニング力を強化しましょう。
私が使っているNHK出版の「語学プレーヤー」にはその機能があります。
リスニングの練習だけしない
リスニングの練習だけしてもリスニング力はあまりアップしません。
語彙力アップ(単語・熟語の強化)、スピーキング力のアップも行うことで相乗効果が得られます。
語彙力アップ(単語・熟語の強化)
「confiscate」という英単語があります。「押収する、差し押さえる」という意味です。
せっかく英語の音声として「confiscate」という単語が聞き取れたとしても、この英単語の意味を知らないのであれば結局は意味は分かりません。
非常にもったいないです。
したがいまして、リスニング力をアップするためには、聞き取れる英単語およびその意味をたくさん覚えておくことが大事です。
また、リスニング力がアップすれば、英語を正しい発音やアクセントで覚えることが自然と身につきますので、語彙力アップ(単語・熟語の強化)につながります。
このように「リスニング力」と「語彙力」の両方の学習を行うことは、お互いを高め合う効果(相乗効果)があるのです。
スピーキング力のアップ
皆さんは「l(エル)」と「r(アール)」の聞き分けができますでしょうか。
「right(正しい、権利)」と「light(光、明るい)」とでは聞こえ方が違うのが分かりますでしょうか。
私も最初は非常に苦労しました。
私が「l(エル)」と「r(アール)」が聞き取れるようになったきっかけはスピーキング力のアップでした。
実は(当たり前かもしれませんが)「l(エル)」と「r(アール)」とでは発音の仕方が違うのです。
「l(エル)」と「r(アール)」とを区別して発音することができたので、「l(エル)」と「r(アール)」とを区別して聞き分けることもできるようになったのです。
多くの日本人にとって「right(正しい、権利)」と「light(光、明るい)」もどちらも「ライト」と聞こえるのは、「言い分け」(「言い訳」ではない)もできていないからです。
「言い分け」ができれば「聞き分け」もできるようになります。
スピーキングの文中のアクセントやイントネーションについても同様です。
どのように発音すれば自然な英語に近づけるのかが分かれば聞き取りも楽になります。
このように「リスニング力」と「スピーキング力」の学習にも、お互いを高め合う効果(相乗効果)があります。
リスニングの時間をたくさんつくる
アメリカ人だって一日で英語が聞き取れるようになったわけではありません。
彼らのリスニング力は、家族や友だち、学校の先生などとの日常会話や学校の授業の中で、毎日シャワーを浴びるように英語のリスニングをしてきた結果なのです。
私たち日本人が彼らに追いつくためには同様のプロセスが必要です。
今はスマートフォンがありますのでどこでもヒアリングの練習をすることができます。
できるだけ英語に触れる時間を確保して、私たちも英語のシャワーを浴びましょう。
個人によってタイミングは異なりますが、集中して聞き続けていれば、必ず英語が英語のまま聞き取れるようになるはずです。
まとめ
最後におさらいをさせてください。
上達した人が教える!【TOEIC・英検】英語リスニング 5つのコツ
- 文字は見ずに音に集中する
- 英語を「英語のまま」聞く
- 再生速度の変更機能、A-Bリピート機能を活用する
- リスニングの練習だけしない
- リスニングの時間をたくさんつくる
あわせて読みたい
コメント